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自動車保険の補償内容の選び方。有利な等級でスタートするには?

2017/03/21

就職して社会人になると、通勤で車が必要になることがあります。
とりあえず最初は安く中古車を買うとしても、自動車保険に加入をしなければなりません。
でも自動車保険の知識がほとんど無いので、どの程度の補償や特約をつけるべきなのかわからずに困っていませんか。

そこで本記事では自動車保険(任意保険)にはどういった補償や特約があるのか、また20代の方の加入例をご紹介いたします。

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自動車保険の補償内容の選び方

自動車保険は大きく、
(1)相手側に対する賠償
(2)自分や同乗者の怪我の補償
(3)自分の車の補償
に分けられます。
さらに、その他の特約もあります。

(1)相手側に対する賠償

・「対人賠償保険」
・「対物賠償保険」

相手側の怪我の賠償を「対人賠償保険」、相手の車など物の賠償を「対物賠償保険」といい、どちらも「無制限」にするのが基本です。
まず対人ですが万が一、怪我や死亡に至った場合の補償額は年々高くなっているという状況があります。
また対物も、トラックなどで運送されている貨物の商品価値が思った以上に高額であったり、道路に設置されている道路設備の代金なども考慮して無制限にします。

(2)自分や同乗者の怪我の補償

・「人身傷害補償保険」
・「搭乗者傷害保険」

自分や同乗者の怪我の補償としては、「人身傷害補償保険」と「搭乗者傷害保険」があります。

「人身傷害補償保険」とは、契約した車両に乗車中の人が事故で怪我をした場合に、入院や治療費、通院の交通費、休業損害などについて、保険金額を限度に補償する傷害保険です。
過失割合に関係なく、実際の損害金額に対して支払われます。3,000万円以上や、5,000万円以上で契約することが多いです。

自分や家族が歩行中に車にひかれた場合も補償されます。(但し「搭乗中のみ補償」という条件にした場合は除きます)

また、似ているものとして「搭乗者傷害保険」があります。
「搭乗者傷害保険」とは、入院日数や怪我の部位などに応じてあらかじめ定められている金額を補償するものです。

「人身傷害補償保険」は、実際の損害額が確定してからの支払いですが、「搭乗者傷害保険」は事故後すみやかに保険金を受け取ることができ、当座の入院や通院費をカバーすることができます。
「搭乗者傷害保険」は「人身傷害補償保険」の上乗せ補償の位置づけであり、必須とは言えないので付加しない場合もあります。

(3)自分の車の補償

自分の車の補償をしてくれるのが車両保険です。例えば下記の場合に補償されます。

  • 車同士の事故
  • 落書きやいたずらされた
  • 盗難にあった
  • 単独事故(ガードレールに接触した等)
  • 当て逃げ(相手車が不明)

車両保険には以下の2つのタイプ
1.「一般車両保険」
2.「エコノミー車両保険」
があります。

「一般車両保険」は車同士の事故はもちろん、単独事故による損傷も修理でき、補償範囲が広いタイプの車両保険です。
それに対して「エコノミー車両保険」は、主に車同士の事故での損傷を修理する車両保険です。運転歴が長く単独事故の心配はしていない、それよりは保険料を抑えたいといった場合に加入します。車両保険をつけると保険料が数万円アップするため、とくに年式が古い車だと車両保険を付けない人も結構います。

その他の特約

  • 弁護士特約
  • 自分が全く悪くない過失ゼロの時(もらい事故。交差点の信号待ちで追突されたなど)には法律上、保険会社は交渉、示談ができません。
    その場合、相手方との交渉は自分で行うことになりますが、弁護士に委任することもできます。その場合の費用負担に備えるのが弁護士特約です。
    保険料は年間で数千円程度アップしますが、この特約は付加することをお奨めします。

  • 対物超過修理費特約
  • 相手車の修理代がその車の時価額を超えたときに、その超過分を支払うことができる特約です。
    事故の相手車が年式の古い車だと時価額が低くなります。対物賠償は時価額を限度としての支払いですので、それだと車の修理費がまかなえない場合があります。
    それでも相手方から修理したいと言われた時のために「対物超過修理費特約」は付けておくほうがいいです。

    車の修理費と時価額との差額に対し、一般に1台あたり50万円を限度として補償します。(ただし自分の過失の割合により補償される金額は変動します)

有利な等級でスタートするには?

自動車保険にはノンフリート等級制度(いわゆる等級)というものがあります。
これは自動車保険の割引率を等級毎に定めたもので、1等級から20等級まで定められています。新規に契約の場合ですと、通常は6等級からスタートします。
1年間、無事故でいることで1等級上がって割引率が高くなります。逆に事故を起こすと、3等級、事故の程度によっては1等級が下がります。

有利な等級でスタートする条件としては、同居のご家族に等級が高い状態で自動車保険を契約している方がいることです。

具体的には同居の家族が11等級以上であれば、ご自分の自動車保険に「複数所有新規割引」(セカンドカー割引)が使えます。
「複数所有新規割引」とは、2台目以降の車を新たに取得して自動車保険の契約をする場合に、7等級からスタートできるという制度です。

その家族の中で自分の車が2台目以降であれば、新規契約より安くなります。
なお1台目の車の自動車保険が他の保険会社であっても、同居親族であれば「複数所有新規割引」が適用できます。


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補償内容の例

それでは、20代(21歳以上補償)で初めて自動車保険に加入する場合の例を記載いたします。自動車保険に加入する際のたたき台としてください。

(1)相手側に対する賠償

  • 対人賠償保険:無制限
  • 対物賠償保険:無制限

どちらも「無制限」にしています。

(2)自分や同乗者の怪我の補償

  • 人身傷害補償保険: 3,000万円、搭乗中のみ補償
  • 搭乗者傷害保険 : 1,000万円
  • 無保険車傷害保険: 2億円
  • 自損事故保険  :(人身傷害補償特約で補償される)

「人身傷害補償保険」を(搭乗中のみ補償)にしています。歩行中に事故にあった場合は補償範囲から外し、契約車両に乗車中の場合に限定することで保険料を抑えています。

(3)自分の車の補償

  • 車両保険 :(なし)

後述「(5)契約条件」に記載のように年式が古い(初度登録年月:2005年10月)車である為、車両保険はつけていません。

(4)その他の特約等

  • 対物超過修理費特約 : 50万円(相手車の修理代が時価額を超えた時にその超過分を支払うことができる特約)
  • 弁護士費用等補償特約: あり

(5)契約条件

  • 記名被保険者 : 男性 21歳
  • 運転免許証の色: ブルー
  • 運転者年齢条件: 21歳以上補償
  • 用途車種   : 自家用軽四輪乗用車
  • 運転者限定特約: 家族型 (自分や家族の運転に対して補償する)
  • 初度登録年月 : 2005年10月(その車が初めて国の登録や検査を受けた年月。車検証に記載されています。軽自動車の場合は、『初度検査年月』という名称です)
  • ノンフリート等級:7B等級(21歳以上補償で、セカンドカー割引を適用した7等級を意味します)
  • 使用目的   : 通勤通学用
  • 年間予想最大走行距離: 5,000km未満

まとめ

初めて車を運転するのでしたら、例にあげたように少なくとも

  • 対人/対物は無制限
  • 人身傷害補償保険
  • 対物超過修理費特約
  • 弁護士特約

は付けるようにします。
人身傷害補償保険があるから搭乗者傷害保険は不要という考えもありますが、実際の事故にあった場合に役立つ部分があります。搭乗者傷害保険は、保険金の支払いが他の補償に比べて速いからです。

検討の余地があるのは、車両保険です。これを付加すると年間で数万円ほど保険料がアップします。これは自分の車に対しての補償ですので、自分の車が多少傷ついても仕方がないと割り切れるのであれば付けなくてもいいです。今回の例では10年以上経過した、年式が古い車なので車両保険は付加していません。

保険料は車種や車両保険に加入するかどうかなど、諸条件で大きく左右されます。
もし「6等級」からスタートして、「年齢を問わず補償」(全年齢担保)であれば、どの保険会社で加入しても年間10万円を超えた保険料になるとみてください。

なお自動車保険を契約する前にはよく説明事項を読んで、不明な点は保険会社の窓口や代理店に確認してから契約するようにしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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